今シーズンの試合で甲府が6ー2で勝った時のこと。
甲府に対し手厳しい米農家の親戚宅へお米を買いに行ったら、例のごとくこう言われた。
「2失点は余計だったよね。特に試合終了間際のあの失点は」
いやそこは素直に6得点を褒めるだけで良いじゃろ……。
ネガティブに試合を見て、欲を言い出せばキリがない。
6ー2で勝てば複数失点を嘆き、1-0で勝てば複数得点を求め、3-0でも「もっと決定機はあった」と言う。
外国人選手が点を入れれば「外国人任せ」、日本人選手ばかりが点を取れば「助っ人外国人が機能していない」。
そういう人は、いつぞやの13-1のような試合をすれば満足するのか……?
……これはこれで「日本人が1点しか取っていない」とか「1失点は余計」とか言うんだろう。
はっきり言おう。
ネガティブに見たらストレスは溜まる一方だよ!
チャンスを全部決めきれて、相手に攻撃する暇を一切与えず、一方的に攻めることができれば、それはもう文句なし・ストレスゼロのパーフェクトゲームだ。
でもそんな試合、ウイイレでも見ないよ。ウイイレのチャンピオンとウイイレの操作方法がわからない私が対戦したら話は別だけど。
ネガティブな人も満足するパーフェクトゲームができたら、Jリーグの試合速報には10-0とかいう数字が並ぶことだろう。
それがないということは、どこのクラブでもパーフェクトゲームなんてできていないということだ。
そして忘れてはならないのは、対戦相手も同じプロサッカー選手であり、自分のチームの勝利を求めて戦っているということ。
こっちが対策を練っていれば、相手だって対策を練っている。
両チームが勝利のために全力をぶつけて戦っているんだから、上手く行かないことは必ずある。
至極当たり前のことだけど、ネガティブな人はそれすら忘れているように思う。
時々ふと思う。私たちは何のためにサッカーを観に行くんだと。
時間をかけて、決して安くないお金を払って、猛暑の日も極寒の日も、雨が降ろうと雪が降ろうと、スタジアムへ試合を観に行く。なぜか。
それは楽しむためだ。決してストレスを溜めに行くわけじゃない。
そう言うと「ストレスを溜めないような試合を選手たちがやれ!」と言う人がいそうだけど、大抵そういう人って満足のハードルが高すぎて、自分で勝手にストレスを溜めている。
それこそ上に書いたようなパーフェクトゲームを求めて、そうでない現実に満足できず、自チームの選手のミスばかりに目が行ってしまう。そりゃストレス溜まるわ。
まずは満足のハードルを下げよう。
1-0の勝利では満足できないかもしれない。でも勝てないよりはずっとマシじゃないか。無失点だって守備陣の頑張りが実を結んだのだから喜ばしいことだ。
冒頭に書いた6-2の試合なら、6得点も入れたことに満足して素直に喜んだ方が何倍も楽しい。2失点を悔やむのはチームがすること。
満足のハードルを下げれば、ポジティブな要素を見つけやすくなるし、ストレスが溜まりにくくなり気持ちが明るくなるからオススメ。
自分を楽しませるのは最終的に自分であり、絶対的に自分を楽しませてくれる存在はクラブでも選手でもない。
クラブや選手は自分を楽しませてくれる一つの要素に過ぎず、それを楽しいと思うかは自分次第だ。
本っ当にどーーーしてもストレスしか溜まらないのであれば、思い切って観戦をやめることをオススメする。
サッカー観戦は義務ではないし、心身の健康に代わるものはない。
サッカー観戦はあくまで「楽しむため」のものだから、楽しくないのであればすっぱりやめよう。楽しいことは他にいくらでもある。
でもそんな簡単に辞められないのがサポーターゴコロ。
応援するチームを変えることだって、そう容易くはできないだろう。
それならネガティブにストレスを溜めるより、ポジティブに楽しんだ方が良くない?
サッカー観戦を楽しくするかどうかは、あなた次第だ。