鬼門・グリスタ。
降格してからというもの、丸3年間アウェイ栃木戦は勝ったことがない。
ただ前回のホーム戦では勝利をしているため、ここはシーズンダブルといきたいところ。
前線にロングボールを放り込む独特のサッカーをしてくる栃木。
しかもこの試合では、サガン鳥栖から加入した甲府キラー、豊田陽平選手がスタメン入り。
超甲府キラー、大黒将志さんが退団したと思ったらこれだよ!ホント厄介だな!
それではアウェイ栃木戦を、サッカー知識2割(甲府愛8割)で振り返っていこう。
前半
大方の予想通り、豊田陽平選手と矢野貴章選手のツートップにボールをポンポン放り込んでくる栃木。
甲府のボールホルダーに対するプレッシャーも早く、苦し紛れのロングボールは結構栃木に回収されていた印象。
それでも8分。
甲府のFWウィリアン・リラ選手と栃木のDF柳育崇選手が競ったこぼれ球を、甲府の野津田岳人選手が鳥海芳樹選手にパス(翌日のサポーター向けイベントにてシュートではないと声高に主張)、ボールを収めた鳥海選手がくるっと反転して、際どいコースに流し込みゴール!1-0。
大卒ルーキー鳥海くんは今季3点目。反転してからシュートまでが早かったし、しかもあのギリギリのコースに決めるのは素晴らしい!でも翌日のイベントでコーン当てがなかなか決まらなかったのは何でや!
ゴール後は新井涼平キャプテンを筆頭に、みんなが駆け寄りもみくちゃに。甲府の得点後の風物詩と言ってもいいあの光景。ホント好きだ……。
その後、ベンチに向かってグッと親指を立てていた鳥海くんの姿は貫禄十分。甲府の名スカウトの森淳さんが言っていた「J2では目立つくらいの活躍すると思います」という言葉は間違いではなかった。
鳥海くんといい、元希くんといい、関口くんといい、ルーキーイヤーの伊東純也超えも夢ではないぞ!
※伊東純也選手がプロキャリアをスタートさせた地は甲府です。
その後は栃木の反撃に遭うも、GK河田晃兵選手がことごとくキャッチ。
古巣対戦となったメンデス選手も、ごっつい栃木の選手達にまったく臆することなく、自身の真価を古巣に見せつけていた。
甲府はシュート2本だったものの、同点弾を与えることなく前半を1-0で折り返す。
後半
後半も変わらず栃木が甲府ゴールに迫る。
しかしリベロの新井涼平選手が何度も何度もクリアして、栃木にゴールを割らせない。
そのクリア数は10回にも及ぶ。新井くん、ホントによくクリアしていたなあ……。
GK河田晃兵選手も勇気ある飛び出しや、安定感のあるキャッチでゴールマウスを守り抜く。
河ちゃんのアウェイ栃木戦といえば、河ちゃんが2019シーズンで一番悔しかった試合としてアウェイ栃木戦を挙げていたことを思い出す。
あの試合では、PKで大黒将志選手(当時)が蹴ったボールに河ちゃんは触ったものの止められず、結局それが決勝点となり甲府は敗戦。
「あれを止めていれば」と悔しがる河ちゃんが印象的だった。
2020シーズンのアウェイ栃木戦は岡西宏祐選手がスタメンだったため、河ちゃんの出番はなかった。つまり、河ちゃんにとってはあれ以来のアウェイ栃木戦だったのだ。
そういう意気込みがあったのかはわからないが、この日の河ちゃんはとにかく冷静だったし、判断力も安定感も抜群だった。
90分のセットプレーでは、栃木の三國ケネディエブス選手の枠を捉えたヘディングをキャッチ。これはあわやというシーンだったので、本当に助かった。思わず「河ちゃん!」とテレビの前で叫んでしまった。
攻撃の方はというと、まさかの後半シュート0本。
後半は守備にシフトしたということもあるけど、ちょっと悲しい数字でもある。
それでも攻撃陣も焦れることもイライラすることもなく、頑張って守備をしていた。
93分。甲府の伊藤彰監督がラインを出たと思ったボールを蹴ってしまったため、イエローカードを出される。
そしてその地点からのプレー再開。ハーフウェーライン近くでも、栃木にとってはセットプレーのチャンス。しかし栃木のGKオビ・パウエル・オビンナ選手が蹴ったロングボールも、河田晃兵選手がしっかりキャッチ。
95分。栃木のゴールラインで時間稼ぎをする長谷川元希選手が後ろから倒されるも、長谷川選手のファウルの判定。
試合を通して判定が栃木寄りだった気がするけど……、前々節のアウェイ岡山戦でどんなジャッジにも一切抗議できない身体になってしまったので、これ以上は言えない。
鳥海芳樹選手の1点をみんなで守り切り、1-0で試合終了!
2019年最終戦以来となる、リーグ戦4連勝を収めた。
試合後
ヒーローインタビューは鳥海芳樹選手。
また誰か乱入してこないか心配だったけど、終始ハキハキとしっかりとした受け答えをしていた。
アウェイ勝利後恒例のセルフィーも、何度もゴール裏の甲府サポに「ありがとうございます!」と言っていて、ものすごく好印象。
これは翌日販売された「ヌルヌルドリブラーYOSHOKI」タオマフ完売の予感……!
その後、栃木のサブに入っていた元甲府のGK岡大生選手が、甲府のゴール裏に挨拶に来てくれた。
通算8年間、甲府に在籍していた岡くん。後輩にもいじられる愛されキャラで、2018シーズンには全員年下のメンバーから成る「岡くんをいじるグループ」があったそうな。
幼い娘さんの話題を振られると、目を細めて何とも嬉しそうに話す姿がとても印象的だった。
岡くん、これからも頑張ってね!
まとめ
4週連続でやって来た最高の週末。
このまま5週目も……!といきたいところだけど、東京オリンピック開催のためリーグ戦は3週間の中断期間に入る。
この勢いが削がれてしまうのは惜しいけど、怪我やコンディション不良で離脱していた選手が戻ってくることは好材料。
ここまでメンバーギリッギリのカッツカツだったもんね……。
次節は8月9日、ホーム磐田戦。
磐田は昇格圏内の2位。そして勝ち点差は5。甲府が勝てばその差は2に縮まり、甲府が負ければさらに昇格圏との差が開く。まさに6ポイントマッチだ。
前半戦、甲府は上位陣にまったく勝てなかったので、3週間の中断期間でパワーアップしてほしい。そして磐田を皮切りに、待ち構えている上位陣との戦いを制していこう。
連日酷暑の甲府盆地。
まずはしっかり休んで英気を養い、中断明けに再びパワーを出せるように頑張ってほしい。
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