まさかの6得点で大勝した先週のホーム群馬戦。
ただ「勝って兜の緒を締めよ」と言う通り、ここで緩んではいけないし、ここからが正念場。
まだ昇格圏とは10ポイント差もあるのだ。
それでも選手にとっては相当な自信になっただろう。
特に自身3年ぶりのゴールを決めて、呪縛から解放された野津田岳人選手は、何だか晴れやかな顔になり、今後のゴール量産に期待がかかる。
相手は直近2年で2分け2敗の超苦手・ファジアーノ岡山。
甲府は怪我人や新型コロナウイルス感染者が出ているが、とにかくやるっきゃねえ。
それでは前半戦の最後の試合となったアウェイ岡山戦を、サッカー知識2割(甲府愛8割)で振り返っていこう。
前半
岡山の積極的なプレッスィング(実況・山崎さんの言い方のクセ)と素早い出足に苦しめられる。
甲府がなかなか落ち着いてボールを回せない展開が続く。
シュートも何本か打たれたが、甲府のセンターバック小柳達司選手のナイスクリアなどで、岡山にゴールを割らせない。
攻撃では、関口正大選手のシュート性のクロスがバーを叩き、そのこぼれ球に反応した荒木翔選手のシュートもポストに当たるなど、チャンスは作るものの決めきれない。
しかし30分。
甲府の鳥海芳樹選手がドリブルで持ち上がったところを倒されて、FKを獲得。
キッカーは野津田岳人選手。
昨シーズン、直接FKって決めたっけ……?って思うくらい、あんまり決まっていない印象があった。※昨シーズンはアウェイ山形戦でドゥドゥが決めて山形ベンチを煽った。
でも前節、ついにゴールを決めて苦しみから解放された野津田くんならやってくれる!と思っていた。
野津田くんが蹴ったボールは、ふんわりとした山なりの曲線を描いて――ゴールネットに吸い込まれていった。
これで2試合連続ゴール!もう完全にリミッター解除されましたね、これは。
余裕と落ち着きを持って決めた感じが伝わってきて、これぞThis is GAKUTO!!
広島から駆けつけたご両親もさぞ嬉しかっただろう。野津田くんマジ孝行息子。
ゴールを決めた野津田くんは伊藤彰監督のもとに駆け寄って、彰さんの手前でスライディング。
前日に繰り広げられたスプラッシュゴールパフォーマンス練習の成果もいかんなく発揮した。
その後は岡山に押し込まれる場面が続く。
甲府のペナルティーエリア内で、甲府の新井涼平選手が相手FWのユニを引っ張って倒した場面は……ノーファウル。
正直助かった……。でも今後どんなジャッジにも一切抗議できない身体になりました。頼むよ、新井くん!
前半を1-0で折り返す。
後半
後半はさらに圧力を強めた岡山に押し込まれる。
しかし49分。
最終ラインの小柳さんからのロングボールに関口くんが反応。タッチラインを出そうなギリギリのところで関口くんがグラウンダーのクロスを送る。
ボールを受けた野津田くんはパスを選択。パスを受けた泉澤仁選手は角度のないところから左足を振り抜いて、相手GKの手を弾く強烈なシュートを決めてみせた。これで2-0。
仁くんは今季9点目。昨シーズンの3倍点を取っている計算なので、9×3で今シーズンの仁くんの総得点は27点ですね!※管理人の数学の内申点は2
両足が使えて、得点もアシストも出来ちゃう頼れるエース。後半戦も楽しみで仕方がない。そしてシーズンオフが怖くて仕方がない。
2-0になった後は、選手交代で前線がフレッシュになった岡山に危ない場面を数多く作られる。
2点差になっても全然安心はできなくて、DAZNで見ていて「ひょええええ」を連呼していた。
一時は防戦一方だった。
それでも前からプレッシャーをかけるようになってからはチャンスも増えてきた。
80分。
ゴールから離れた位置でFKを獲得。
関口くんからのロングボールを、ペナルティーエリア内で岡山の選手がハンドの判定。PKを獲得。
故意のハンドではなさそうで、ちょっと厳しい判定かなとも思ったけど、甲府にとっては追加点のチャンス。でも今後どんなジャッジにも一切抗議できない身体に(以下略)
キッカーは「ヴァンくんの飼い主たん」こと、ありたんこと、FW有田光希選手。
ここまでワントップでそこそこ出場していながらも、ノーゴールだった有田くん。ここは絶対決めたい。
ただ昨シーズンも今シーズンもPKって決めたっけ……?って思うくらい、あんまり決まっていない印象があった。※それ以上は何も言うまい(鋼の意志)
でも歴史を塗り替えていくのがJ1昇格への道よ!
勢いよく助走をつけて、強く蹴ったボールはゴールネットに突き刺さる。3-0。
目の覚めるような爽快なPKだった。
ゴール後はチームメイトが駆け寄り、N氏が有田くんのヘアバンドを奪ってゴムパッチンをしていた模様。
ヴァンフォーレ甲府の3点目、有田選手のゴール後抱擁のどさくさに紛れて、ヘアバンドむしり取ってゴムパッチンしてる奴がいる pic.twitter.com/AQz4XCNVtR
— ドメサカブログ (@domesoccer) 2021年7月3日
そして足早に逃走。
有田くんは今シーズン始動直後に「ゴールパフォーマンス、これ(ヴァンくんポーズ)にします」と宣言してくれた通り、カメラに向かってヴァンくんポーズを披露してくれた。
このままクリーンシートで終わりたかったけど、後半アディショナルタイム1分に岡山の上門知樹選手に1点返される。3-1。
GKの河田晃兵選手は今シーズン、クリーンシートで終わった試合がないだけに悔しかっただろう。
それでもディフェンス陣を一切責めないのは河ちゃんの良いところ。
以前インタビューでも「ゴールを守りきれなかったのは事実だから」とディフェンス陣を責めない理由を述べていた。
その精神は岡西宏祐選手にも脈々と受け継がれているし、そんな二人の姿を見ている小泉勇人選手にも受け継がれていくだろう。
その後、岡山の猛攻に晒されるも3-1で試合終了。
試合後
ヒーローインタビューは2試合連続で野津田くん。
何かこう、すごくすっきりした表情をしていて、完全に解き放たれたな、と思った。
これからもじゃんじゃんゴールを決めてもらいたいし、何なら完全移籍してきてくれても良いのよ……?
いやでも冗談抜きで、野津田くんは甲府に欠かせない選手。広島は川辺駿選手の移籍により、一部で野津田復帰待望論もあるみたいだけど、甲府としては本気で借りパクしたいレベルで重要な戦力だ。
野津田くんも、甲府でのプレーにサッカー選手としてやりがいを感じてくれたら良いな、と思う。
有田くんは試合後、広報小野さんのカメラにこう言っていた。
加入後初ゴールを決めた #有田光希 @KokiArita 選手🐶🎤
— ヴァンフォーレ甲府 (@vfk_official) 2021年7月3日
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ストライカーの活力はゴール⚽️🔥
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たくさん悩んだ分、甲府初ゴールは重みと価値がある✨
娘さんhappy birthday🐶🎂✨
次節の古巣愛媛戦も燃えています🔥🍊#vfk #未来へ #Unite pic.twitter.com/YqfFV7SzAq
ゴールを決められなかった期間について「マジでハゲるかと思った」「マジで辛い」。
先週の野津田くんもそうだけど、選手達はプレッシャーに押しつぶされそうになりながら戦っている。
言い換えれば、それほど選手達は強い責任感を持ってプレーしているということなのだ。
どんなに必死で頑張っても決められないことがある。だから私達サポーターはひとつのミスに囚われず、選手達に余計な負担をかけないためにも前向きな声掛け(今は手拍子や拍手)をすることが大切なのだと、今回つくづく感じた。
外野は何とでも言える。でも私達は外野ではなく味方だ。甲府ファミリーとしてできることをこれからも実践していこう。
まとめ
2週連続でやって来た最高の週末。
怪我人やコロナ感染者が心配だけど、チームは間違いなく上向きだ。
これからの快進撃に期待しかない。
次節はホーム愛媛戦。
愛媛には元甲府の内田健太選手や横谷繁選手が在籍し、甲府にも元愛媛の有田くんや野澤英之選手がいる。
愛媛は降格圏に沈んでいるが、決して油断ならない相手。
それでも次節は失点せず、好調の攻撃陣に気持ちよく仕事をさせたいところだ。
来週も最高の週末を迎えよう。
甲府はもう止まらない。
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