ヴァンフォーレ甲府と山梨県サッカー協会、山梨県ラグビー・フットボール協会、山梨県アメリカンフットボール協会が建設を要望している総合球技場。
しかし甲府の選手監督が表敬訪問する時だけ急に公務が来る県知事の意向に加え、コロナ禍も相まって建設計画は停滞している。
「夢みる総合球技場」というキャッチコピーで建設を推し進めようとしていたあの頃が、もはや懐かしいレベル。
もう総合球技場は夢のまま終わってしまうんじゃないか……?とさえ思ってしまう。
でも先日ヤマハスタジアムで試合を観て、総合球技場の良さを改めて知ったので、やはり甲府にも総合球技場は欲しい。
しかしコロナ禍でただでさえ財政状況は厳しいのに、莫大な費用をかけて造って良いのか……というジレンマ。
私が建設計画を進めることはできないので、とりあえず総合球技場について思ったことをつらつら書いてみることにする。
球技専用スタジアムは感動を呼ぶ
先日のアウェイ磐田戦で一人少ない中、選手達の頑張りを見られたことはすごく良かったことは、レビュー記事に書いた通り。
しかしなぜここまで私は心揺さぶられたのか。
試合開始早々にメンディーが退場し、一人少ない中みんなで頑張ったというドラマ的な要素はもちろんある。
ただよくよく考えてみると、選手達の表情や選手間での必死の声掛けが間近で見られたということも要因として挙げられる。
ジュビロ磐田の本拠地であるヤマハスタジアムは、球技専用スタジアムのため陸上トラックがなく、ピッチ上の選手を本当に間近で見られる。コロナ禍でなければ、選手に向けてダイレクトに声援が送れる。
それほど近いので、選手の様子だけでなく感情までもが伝わってくる。
交代を告げられて悔しそうだった元希くんや野津田くん。大声で必死にチームメイトを鼓舞していたニキくん。試合終了間際に攣った足を苦悶の表情で懸命に動かしていた山ちゃん。
その姿を間近で見るのと、陸上トラックを隔てて遠くから見るのとでは、やはり感じ方が全く違う。選手の必死な様子が直接伝わってきて、本当に感動した。
物理的な距離だけでここまで違うのか、とびっくりしたくらい。
この感動はホームスタジアムでもぜひ味わってみたい。
「陸上競技場じゃ駄目なの?」の壁
いくら球技専用スタジアムをサポーターが欲しても、総合球技場建設反対派はそこそこいる。
そして反対派から言われているのは「それは陸上競技場だと出来ないことなの?」ということ。
「それ」とはサッカーの試合そのものやスポーツ振興、スポーツで感動を呼ぶことを指しているのだと思う。
総合球技場建設のためには、陸上競技場ではできないこと、球技専用スタジアムだからこそできることを提示する必要があるのだ。
しかしこれがなかなかに厄介で、どれも反対派から見れば陸上競技場で事足りてしまう。
厳密に言えばスポーツで感動を呼ぶことは、先の項目で書いた通り球技専用スタジアムの方がしやすいけれど、フワッとしていて建設反対派に伝わるとはとても思えない。
総合球技場を造れば経済効果は確実にあるだろう。でも費用対効果は実際のところどうなんだろうか。
「野球場はたくさんあるのに、サッカー場が一つもないのはなぜ?」という意見もあるけど、建設反対派は「野球は野球場でしかできないけれど、サッカーは陸上競技場でできる」でハイ論破状態。
建設反対派を黙らせる決定打が欲しい。
でもコロナ禍の今、オリンピック開催云々でスポーツへの風当たりは強まる一方。
加えてどこも財政状況が厳しいし、知事は選挙期間中ヴァンフォーレネクタイをしていたのにそっぽ向いているし、もう無理なのでは……?
ただし総合球技場建設に向けて、10万人近い署名が集まったことも事実。当時ガンバにいた河ちゃんも署名してくれた。ていうか、それもう7年も前の話だよ……。
もちろん私も署名したし、コロナが収束したら何とかして総合球技場を建設してほしい。
しかし建設推進の決定打に欠けることも事実。うーん、どうするべきか。
私ができること
ヴァンフォーレ甲府の佐久間悟社長も手は尽くしているし、あとは知事がどう判断するかを待つのみ、という苦しい状況にある。
私ができることといえば、きちんと投票に行って建設推進派に投票することや、ヴァンフォーレ甲府や球技専用スタジアムの良さをサポーター以外にも伝えること。それしかないと思う。
応援を頑張ってJ1昇格もできたら最高だけど、昇格したからといって建設計画が進むという期待は、正直に言うと私はあまり持っていない。
J2にいることを後回しの理由にする人は、甲府がJ1に昇格したからといって何かするとも思えないからだ。
実際、甲府がJ1にいた頃も建設反対派は総合球技場を「箱モノ事業」と言っていたし。
でも昇格がもたらすインパクトは大きいので、昇格することで何かしら爪痕を残せれば良いなとは思う。
最後に
他県にどんどん追い越されている山梨県の総合球技場建設計画。
「球技専用スタジアムがないのは山梨県だけ!」となれば、建設計画が進むのだろうか。
そうならないうちに早く建設してほしいし、そのために甲府サポとして草の根活動を続けていきたい。
そして知事には早く重い腰を上げてほしい。
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