リーグ戦で出場機会が少ない選手達のアピールの場でもある天皇杯。
私の推し・小林岩魚選手も今シーズンはまだリーグ戦に出場していなかったが、天皇杯でようやくスタメン出場となったので、私もわくわくだった。
相手は北信越リーグ全勝中の福井ユナイテッドFC。
平日にもかかわらず、福井サポーターの皆さんが小瀬に駆けつけ、熱く応援していた。横断幕の数もものすごく多いし、凄まじい気合いを感じた。
ちなみに福井ユナイテッドFCのカテゴリーは、甲府の3つ下。
勝って当然の試合なんてないけど、甲府としてはプロサッカークラブの意地を見せて勝たなくてはいけない試合。
それでは天皇杯・福井ユナイテッドFC戦を、サッカー知識2割(甲府愛8割)で振り返っていこう。
前半
前半は基本的に甲府がボールを保持。
時に危ない場面を作られるも、甲府の闘将・山本英臣選手が確実にピンチの芽を摘み取っていた。
観客席から「オミさん、さすが……」という声が聞こえたほど。
今シーズン初出場の大卒ルーキー野澤陸選手は、ミスからピンチを招く場面もあったけど、時に相手に体をぶつけながら守備をしたり、得意のロングフィードを披露したりと、積極的な姿勢を見せていた。
23分に甲府のパウロ・バイヤ選手がすごい角度から加入後初ゴール。
4月下旬にチームに合流して、これまで出場機会に恵まれなかったバイヤだけど、この日は「俺が決めてやる!」という気迫を感じた。
独特のリズムのドリブルで一人で駆け上がるシーンもあり、攻撃面は見ていて気持ちが良かった。
今シーズン初出場の中山陸選手はボランチで出場し、ジーニアスの片鱗を見せるプレーを披露。
陸くんがボールを持つと「何かやってくれるんじゃないか」という期待が膨らむのよね……!
他クラブとの争奪戦を制して獲得した陸くん。プロ3年目に突入し、今が試練の時らしいので、確実に乗り越えてほしい。
試練を乗り越えたら「甲府の7番」はもっと輝くはず。
福井もさすが北信越リーグで全勝しているだけあり、どの選手もよく走るし積極的だし巧い。
特にFW15野中魁選手のプレーは目を引くものがあった。
特によく走りよく仕掛け、甲府の守備網が簡単に突破されてしまう場面もあったほど。
カテゴリーが3つ下だからといって、決して侮ってはいけないと思った。
甲府はその後もチャンスを多く作ったものの決めきれず、前半を1-0で終える。
後半
後半はギアを上げてきた福井に押し込まれる場面が増える。
それでも3バックを中心にみんなで福井の攻撃を跳ね返す。
日曜日の磐田戦への温存か、オミさんは前半のみ、甲府のワントップの三平和司選手は65分でピッチを退く。
ちなみにオミさんから託されたキャプテンマークをさんぺーさんが付け、さんぺーさんがピッチを退く際にそのキャプテンマークを中山陸くんへ託したため、一時的ながら「キャプテン陸」が爆誕。
78分に陸くんがピッチを出て小柳達司選手にキャプテンマークを託すまで、キャプテンとして頑張った。
観客は1400人足らずのため、ピッチの声がよく聞こえる。
その中で気になったのが、守備でチームメイトからの「バイヤ!」の声がかなり多かったこと。
バイヤは攻撃面は良いんだけど、守備面はまだ発展途上のよう。
「俺が決めてやる!」の気持ちがあることはすごく良いことだから、守備の意識を高めれば大化けするはずだ。
大卒ルーキー、鳥海芳樹選手の気迫のこもったプレーも目に留まった。
さんぺーさん並みに諦めずよく走るし、小柄な体格ながら当たり負けしない。ドリブル技術やスピードもある。
今までフル出場がなかった鳥海くん。「鳥海くんのプレー、もっと長く見ていたいな」と思っていたので、今回フルで見られて良かったし、今後にも期待しかない。
途中出場、大卒ルーキーの長谷川元希選手のゴールはオフサイド。
元希くんは以前「悩みながらプレーしている」と言っていたので、久々のゴールを期待していたんだけど、この試合もゴールならず。
この状況を打破する特効薬なんてものはなくて、おそらくこのままプレーし続けるしか方法はないんだと思う。私達も諦めずにあたたかく見守って応援するしかない。
ただトンネルの出口は近い気がする。
一方、私の推し・小林岩魚選手のプレーには、リーグ戦のスタメン組で同じウイングバックの関口正大選手や荒木翔選手との差を感じた。
厳しいことを言うようだけど、関口くんや荒木くんとの差を埋めないと、この先リーグ戦には出られないと思う。
リハビリ中の須貝英大選手も復帰したら、サイドのポジション争いはさらに熾烈になる。
このポジション争いに勝って、甲府を勝たせる選手になれるのか。
岩魚ユニを着る者としてはそうなってほしいし、そうなれると信じたい。頑張れ、岩魚。
スコアは動かず、このまま1-0で試合終了かと思われていた後半ATに悲劇が起こる。
福井に同点弾を決められ、その4分後には逆転弾を決められる。
どんなゴールだったのか、あまりのショックで記憶が吹っ飛んでいるんだけど、綺麗に崩されたことは確か。
同点弾を入れられたことで、急に焦りが出てきてしまったようにも感じた。
福井のゴール裏はこれ以上ないほどの歓喜に湧き、逆に甲府サポは沈黙する。小瀬には福井側の歓喜の声だけが響き渡る。
逆転弾の後、試合再開の笛の直後に試合終了の笛が鳴り、何とも虚しい幕切れとなった。
試合後
重苦しい雰囲気の小瀬。
甲府の選手達が挨拶に来た時より、福井の選手達が挨拶に来た時の方が拍手がずっと盛大だった。
当たり前といえば当たり前かもしれない。福井の選手達はそれほど素晴らしいプレーをしていた。
私は岩魚ゲーフラを高々と掲げる予定だったのに、微妙な高さで掲げることに。
この空気で意気揚々と掲げることは不可能だった。
選手達もがっくりと肩を落とす。
最初に書いたけど、勝って当然の試合なんてない。でもプロサッカークラブの意地を見せて勝たなくてはいけなかった試合。
選手達もそれをわかっていただけに、相当ショックだっただろう。
まとめ
早くも今シーズンのトラウマ試合トップ3にランクインような、 あまりにショックすぎる試合だった。
しかしこの敗戦を引きずってはいけない。
選手達はもちろん切り替えているだろうから、私もここで切り替えなければならない。
日曜日にはもうアウェイ磐田戦が待っている。天皇杯はもう終わったのだから、あとはリーグ戦に集中するだけだ。
ちなみに磐田戦のチケットは確保済み。
何を思ったのかゴールのほぼ真裏を取ってしまったので、磐田戦のレビュー記事ではサッカー専用スタジアムならではの風景もアップしたい。甲府にも早く専用スタジアムを作ってくれN知事(怨念)
私としては昨シーズンの開幕戦以来のアウェイ遠征。コロナ対策は万全にして楽しみたい。
選手達はこの悔しさをバネにして、磐田戦の勝利を必ずやもぎ取ってほしい。
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