ヴァンフォーレが好きだと叫びたい

ヴァンフォーレ甲府サポーターがサッカー知識2割、愛8割で語るブログ。

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思わず叫ぶよ「ゴメンディー!」

 昨日、Twitterのタイムラインにこんな記事があった。


www.targma.jp

 

 何かもう見出しを読んだだけでも泣けてくる……。
 有料記事なので詳しいことは書けないけれど「甲府から出ない予定ですよ(笑)。甲府のことが本当に好きですから」という見出しの文言は紛うことなきメンディーの発言。

 

 そんなに甲府を好きでいてくれていたなんて……。ずっと甲府にいてほしいよ、メンディー。

 そして私は思わず「わーなんだかゴメンディー!」と叫んだ。

 同じく甲府サポの父に「ゴメンディーって何?」と聞かれ「ごめん+メンディーだよ」と答えた。父は「ほーん」で一蹴した。

 

 いったい何がゴメンディーなのか。まずはメンディーもとい、DF40メンデスについて紹介しておこう。

 ちなみに「メンディー」はチームメイトからの愛称。私も勝手にメンディーと呼んでいる。

 

今シーズンのメンディー

 今のところ1試合を除いた全試合にスタメン出場し、守備に攻撃に大活躍中。

 とにかくヘディングがものすごく強くて、競り合いはほぼ負け知らず。競り合いの勝率100%という試合もあるほど。

 今シーズンすでにコーナーキックから頭で2得点を挙げていて、コーナーキックのたびに相手選手から超警戒されている。

 

昨シーズンのメンディー

  2019シーズン限りで栃木SCを退団し、半年間はフリーだった。

 そこで2020年秋に甲府加入になった訳だけど、正直メンディーの前評判はお世辞にも高いとは言えなかった。

 2年半在籍した金沢でリーグ戦15試合、同じく2年半在籍した栃木でリーグ戦12試合という出場記録を見れば、誰だって不安にはなる。

 

  甲府の現役ブラジル人DFといえば、2017~2019シーズンまで在籍したエデル・リマ。

 契約金の関係で退団になったけれど、謎レベルのスピードや独特のドリブルでの攻撃参加も魅力で「パラナおじさん現象(契約満了→加入→契約満了→加入)」を期待した甲府サポも少なからずいたはずだ。

 

 そのため「金沢でも栃木でもほとんど出場していないDFを獲るくらいなら、リマにもう一度オファーした方が良いのでは?」という趣旨のツイートも散見されたし、私もそう思っていた。

 でも「私達サポにはわからない契約金のこととか色々あるんだろうな……」と思い、私はそれ以上考えることをやめた。

 

 10月のアウェイ金沢戦で、試合終盤のパワープレー要員として途中出場したものの、出場時間が短いこともあっていまいち良さが発揮できず、そこから1ヶ月間は出番がなかった。

 

 11月のアウェイ栃木戦で晴れてスタメン出場。そこで思ったのが、

 

ヘディング強ぇ……。

 

 栃木がどんどん放り込んでくるロングボールをことごとく跳ね返す。相手を吹っ飛ばす勢いで競りに行き、しかも毎回競り勝っている。何このフィジカルモンスター。

 

 しかしそれ以降は(過密日程でターンオーバー制を敷いていたこともあったかもしれないが)スタメン定着とはならず、パワープレー要員として駆り出されても無得点だった。

 シーズンオフに外国人選手で唯一契約更新。「メンデスを残すよりドゥドゥを(以下略)」みたいなツイートもあった。ちょっと私も同意してしまった。

 

 そして今に至る。

 昨シーズンと今シーズンでここまで評価が真逆なのも珍しいが、今シーズンの活躍は伊藤彰監督から絶大な信頼を寄せられたこと、そして何よりそれを勝ち取ったメンディーの努力ゆえだと思う。

 

メンディーの魅力

 ヘディングの強さ、対人戦の強さはもちろん魅力だけど、その人間性もメンディーの大きな魅力のひとつ。

 

 今シーズンの開幕戦、アウェイ千葉戦で野津田岳人選手が試合終了間際のPKを決められなかったことがあった。

 試合後、メンディーが野津田選手の肩に手を回し、胸をぽんぽんと叩いて励ますシーンがあり、言葉が通じなくても思いやりの気持ちを伝えたメンディーに私は感動した。

 そこから私はメンディーに注目するようになった。

 

 あとはチームメイトのゴールを全力で喜ぶところも個人的に大好き。

 特にアウェイ愛媛戦の中村亮太朗選手のゴール、ホーム相模原戦の山田陸選手のゴール、ホーム秋田戦の新井涼平選手のゴール(いずれも今シーズン)は、メンディーが一番全力で喜んでいる。

 思いっきりハグして頭をガンガン揺さぶって、もはや得点者より喜んでいるのでは……?と思うほど。

 新井選手のゴールの時なんて、メンディーが飛びかかったせいで歓喜の輪というより歓喜の塔が出来ている。ちなみにメンディー自身が移籍後初ゴールを決めた時は、ユニを脱いで喜びまくってイエローをくらった。

 

  広報の小野さんが仕込んだらしい「昇格、あきらメンデス!」「ポケットからメンデス」なんてネタも笑顔で披露するし、なんて良い奴なんだメンディー。

 

ゴメンディー

  昨シーズンまでは私個人として評価はそんなに高くなかったメンディー。

 でも今シーズン、活躍して結果も出して、チームメイトのゴールも全力で喜んで、私はメンディーが大好きになった。

 

 「活躍しないと好きになれないのか?」と言われてしまうかもしれないけれど、コロナで練習見学もままならないこのご時世、試合に出ることで人間性を知ることの方が圧倒的に多い。活躍する選手に目が行くのは自然なことだ。
 かくいう私は小林岩魚選手推しだ。まずはメンバー入りしてくれ(懇願)

 

 でもメンディーを過小評価していたことも事実。

 シーズンオフにメンディーが契約更新した時に「メンデスよりドゥドゥを……」なんて二人を天秤にかけたことを後悔した(もちろんドゥドゥにもいてほしかった)。

 そしてメンディーが甲府愛を持ってくれていたことも、メンディーへの申し訳なさに拍車をかけた。

 だから私は叫んだ。「ゴメンディー!」と。

 

 願わくば、これからもずっと甲府にいてほしい。

 来シーズン、年俸は大幅アップせざるを得なくなるだろうし(むしろ大幅アップしてあげてほしい)、他クラブからのオファーも殺到するだろうけれど、クラブは全力で引き止めてほしい。割とマジで。

 

 メンディーとJ1に昇格したい。そしてJ1の名だたるFWに立ちはだかるメンディーも見たい。

 そう思わせる魅力が、メンディーにはある。